まに・まにの主な香の材料
戦後、日本の線香の香りに、多分にケミカル素材が使用されます。線香臭いというイメージが拡がり、香の効用は失われていきました。
＜まに・まに＞の香司は、そんな時代背景の中でも、天然香料にこだわることを大切になされてきました。
＜まに・まに＞の香りは、良質の天然香料を厳選しています。
香木とは、樹木が傷ついたり、特殊な菌がついたものが、倒れて長い年月の中でできたものです。自然界の奇遇なプロセスが香木を育みます。
とても貴重な自然界の産物です。
香木の中でも代表的なもので、＜まに・まに＞の香にも含まれるのが、沈香、白檀です。その他にも、心身を清浄に導く自然の素材を活かしています。
●沈香
沈香は、ジンチョウゲ科の植物が、傷や、菌でのダメージを治すために樹液を出します。その樹液が、長い時間をかけて 独特の豊満な香りを放つ沈香に変貌します。
そのため木は重くなり、＜沈水香木＞つまり沈香となります。
植物の治癒力から生まれた香りです。
傷がもたらす恩恵が、感慨深い香を生みだします。沈香の最上級のものを、伽羅と言います。沈香に含まれる植物ステロールは、深い安心感を施すと云われます。また、感性を研ぎ澄ます香りともされます。
●白檀
白檀は、50年程の歳月をかけて独特の優しい香りを放つ希少な植物です。香木としての香りの保存は難しくデリケートな香木です。海外では、サンダルウッドの名前で知られます。インドの伝承医学アーユルヴェーダでも大切にされてます。細胞を活性化して、免疫力を高めると云われます。落ち着きと覚醒を促す香りで、ストレスや、不安を抱えやすい方にもオススメです。
また、古から、恋の媚薬としても用いられていたそうです。
●麝香
香りのスパイスとして深みをだす麝香も、少量使用しています。
ジャコウジカの雄のホルモンで、強心作用があります。
意識の覚醒を促します。
●ブルガリアンローズ
＜まに・まに＞では、女神の香りと呼ばれるローズも使用しています。
ローズを極めると辿りつくブルガリア産のローズです。
その優雅な香りには、愛しい作用が秘められています。
ストレスを鎮静化し、ホルモンバランスを整えること、血液の循環を促して、全身の働きを活性化するとも云われます。殺菌作用にも優れています。
クレオパトラが愛した香りです。
●バニラ
バニラの花言葉は、永久不滅。
甘い神秘的な香りは、気持ちを和らげるリラックス効果のある高い香りです。
眠りを深める香りとも云われています。
●シナモン
漢方では、桂皮の名前で知られるシナモン。
旧約聖書にも登場する紀元前4000年から使われていました。
オリエンタルな香りは、古代ギリシャでは、愛を伝える香りとして扱われていたようです。強い抗菌作用と、殺菌作用を有することからも珍重されていました。
●イランイラン
熱帯地方の常緑高木のイランイランは、黄色い香り高い花を咲かせます。
心を落ち着かせると共に、喜びの感情を深めて、自信を高める香りと云います。
薬草として、生殖器の不調改善や、女性ホルモンの調整や、動悸、高血圧、頻脈にも、また、殺菌消毒作用も強く、感染症にも使用されてきました。
●﨓粉（たぶこ）
クスノキ科の常緑高木である﨓（たぶ）は、枝葉に粘液が多分に含まれており、乾かして粉にすることで、﨓粉となり、粘結剤として用いています。
●紀州備長炭木酢液
紀州（奈良、和歌山）で生まれた備長炭は、昔からの伝統的な製炭方法を受け継ぐ世界一高価な木炭です。
紀州備長炭を作る過程で発生する煙を冷やし、液状にしたものが、紀州備長炭木酢液です。紀州備長炭木酢液は、樹木のエキスです 。
200種類以上の有機化合物が含まれ、消臭や抗菌効果、害虫回避などの効果があると云われます。 香の煙となって広がると、マイナスイオンも発生し、心と体を清浄な状態に導きます。
この香で、花粉症が和らぐとも云われます。
炭博士と呼ばれる林学博士の（故）岸本定吉先生は、「炭を焼いたときに出る独特の香気（フィトンチッド）が空気中で膜のような役割を果たして、花粉によるアレルギー症状を防いでくれるのではないか」とおっしゃっていたそうです。
香を焚いた時に、野を焼いたような独特な香りがします。それが、神秘的な働きをするのです。
●活性炭
炭を1000℃位の温度で加熱すると、活性炭ができます。
煙りを抑えた線香に、活性炭を用います。
●ウバメガシ
植物性消臭剤を、ウバメガシの葉から抽出しています。
紀州備長炭木酢液と組み合わせて、消臭・清浄効果を高めます 。
●チタン
線香が、程よく燃焼する時間調整の為に、天然鉱物チタンを使用しています。
●フラボノイド
天然消臭成分であり、抗酸化作用の高いフラボノイド。目の疲れ、アレルギー症状の緩和に、ガンの予防や、アンチエイジングとしても注目されています。
